design build

設計と施工について

トピカは設計事務所としては珍しく、自らの設計したものに限り施工も行っております。

完成度の高い建物をつくりたい、旭川周辺の優れた木工会社や他の業種と設計段階から連携し、この地域ならではの建物をつくりたいと考え、設計のみならず施工も行っています(ここでいう、「設計」とは設計事務所が行う、詳細な「設計」を指しています。)。一方で設計監理のみを行い、施工は他の施工会社というかたちのお仕事も他の設計事務所同様に行っております。

設計施工一体方式(design build)

トピカでは計画段階から、各専門会社(木材関連会社、家具会社、建具会社など)と連携して設計から施工まで一貫した体制で計画を進めることにより、高品質で自由度の高い空間を比較的安価に作り出すことが出来ています。

特に北海道の旭川周辺は林業、木材産業、家具産業が盛んで、とりわけ家具については日本有数の家具生産地の一つです。非常にクォリティの高い家具製作会社や木材加工会社が数多く存在している利点を活かし、こうした会社と常に連携することで、全体の計画から細部に至るまで、完成度の高い建物を作り出すことが出来ています。

また、こうした施工による蓄積は、設計監理のみを行う場合にも役立っており、施工会社の見積もり金額を査定したり、監理を行う場合にも非常に有効です。施工の経験を活かすことで、一般的な設計事務所よりも精度の高い査定や監理を行うことに繋がっています。

設計施工分離方式

通常、一般的な設計事務所は施工を行いません。トピカも設計監理のみという場合も多く、この設計施工分離方式が非常に優れた方式であることを知っています。設計事務所が第三者的に関わるので、専門的な立場から建設会社を監理し、見積もりの査定を行うなど、施工会社とクライアント(施主)のあいだに一定の緊張感や透明性を作り出すことが可能な方式です。一方で、クライアント(施主)は設計事務所、施工会社と別々に契約を結ぶ必要があり、場合によっては費用が嵩んでしまうこともあります。(通常、設計事務所が関わる場合はこの方式になることが一般的です。)

建設方式を選択するということ

前述のように、大きくは二つの建設方式がありどちらにもメリットがあります。一般的な設計事務所の立場で考えれば、設計施工分離方式による透明性こそ正当と考えるのが普通ですが、一方で歴史的には設計施工一体方式(design build)で行われていた時代の方が長く、優れた建物や文化を残してきているのも事実です。設計事務所としての経験と地域の技術を融合させた密度の高い仕事を行うということから、小規模の建築や住宅などでは設計施工一体方式(design build)をお勧めしておりますが、クライアント(施主)の方の考え方に合わせて、トピカではどちらの方式でも仕事を行うことにしています。