神楽の家 建築のかたち

2020-01-31

journal

「神楽の家」の実施設計が進んでいます。

毎回のことですが、建物のかたち、生活のかたち、構造のかたち、風土からくるかたち、そして室内環境からのかたち。

これらをどうやって一致させようか。この場所にあった、この御家族が幸せに暮らせるかたちはどういうものか。

見出す作業を続けています。

今回は旭川市内の住宅地に建つ住宅で、このエリアの一年間の風向きを調べ、夏は通風による換気、冬は雪庇が出来にくい向きに片流れの屋根を設けることにしています。

建物は大きな2.5間の正方形を3つ並べたようなかたちにして、それぞれの場所が落ち着いてまとまりがある雰囲気をつくりたいと思っています。

2.5間の正方形の形をしている建物なので、集成材などの特殊な木材を使わなくてもつくることが出来ます。

北海道のカラマツは12尺の長さで流通しているのが一般的で、それ以上の長さになると手配が難しかったり、集成材などの特殊な材料に頼らなければならなくなる。

手に入りやすい地域の材料を使い、コストを抑えると同時にその土地の材料の力を借りてで大地に祝福されたような住宅をつくりたいなといつも考えています。

 

このフレームはまだ検討段階のものですが、片流れの屋根と山形のフレームを組み合わせた、構造材に包まれたような空間にしたいと検討しています。

スラストをどう抑えるかがポイントになりそうです。

天井付近を出来るだけ開放的につくって、温度ムラがなく快適な温熱環境にもつなげたいと考えているところです。

北海道らしく、率直な感じの清々しい家になるといいなと思っています。